1月 13, 2014

心に響くもの

この仕事をしていると数々の素晴らしいものに出逢う機会が多くある。納品の際に箱を開け、中からでて来る美しいフォルムのうつわ、木目の選び方や節の使い方がこれ以上には考えられない程、絶妙なバランスで使われている木工作家の作品。搬入の際の美しく無駄のない動き、丁寧に梱包された作品、納品書に使用される紙、モノがモノ以上の何かを与えられこちら側に訴えかけてくる写真などなど。日々、心に響く美しいものに触れる度に、心が震える程の感動をします(心が震える、この言葉が一番表現として合ってる気がします)。
ただ、こういった仕事をしている以上、いくら心に響いても心に響いたで終わる訳にはいかない。それを吸収し、また違った形で表現しなければ、人に感動を与えられるような提案はできない。面白いもので、世の中には沢山の素晴らしい物があって、それを真似たいと思っても、同じように真似したり、それを超えるのは簡単な事ではない。真似は真似でしかないし、そこから感動は生まれない。当たり前ですが、素晴らしいものを作る人には普通の人が見えない部分が見えていたり、感じないものが感じられたり、こちらの想像を絶するこだわりの積み重ねでそれらが成り立っている。人は生まれた環境や育ち方によって、人それぞれ見方や感じ方が違う。似たような境遇であっても必ず一人一人何かが違う。だからその違いを大切にし、自分にしか見えないものを信じて表現していかなければならない。それはとてつもなく大変な事だし終わりがないけれど、自分が見た何十年後かの自分の姿はその積み重ねでしかない。
Analogue Lifeは今年の3月で実店舗オープンから3周年を迎えます。その3周年を迎えるにあたり、益々、心に響くものを届けていきたいと自分の心に刻むように書いております・・・

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